2009年03月

 「睡眠時無呼吸症候群」、これをお聞きになられた事はありますでしょうか?
以前、新幹線の運転士さんがこのご病気でいねむりをしながら新幹線を運転していたことで問題となりました。
 睡眠時無呼吸症候群は決して稀な病気ではなく、けっこうあるようです。夜中に何回も目が覚める、いびきがうるさいと言われる、昼間に体のだるさ、眠気がひどいなどの症状があれば疑わしいです。
 夜間、寝ている間に何らかの理由により呼吸が止まり、それによって体の酸素濃度が落ちてしまいます。で、睡眠が浅くなり、いくら寝ても熟睡できない、昼間に眠気があるなどが生じます。また、夜間の突然死の原因にもなるとのことですし、また、心血管病、つまり心筋梗塞や脳梗塞のリスクの一つになるとも言われています。
 私はこの睡眠時無呼吸じゃないかと思われた方、今は自宅で簡単に検査ができます。ご自宅で晩に機械を装着して寝ていただきます。それで一晩、検査を行い、その結果、無呼吸がどれくらいおこっているかがわかります。
その結果、睡眠時無呼吸であると診断できたら、CPAP療法というのを利用してもらうことができます。
寝ているときに鼻にマスクをして無呼吸になったときに強制的に空気を送り、無呼吸にならないようにする方法です。これにより睡眠時の無呼吸は減り、熟睡ができ、昼間の眠気などもなくなるそうです。寝られることにより体調も良くなり、血圧なども下がる効果があるそうです。
 いびきが大きいなど言われたことがある方、一度、検査をお受けになられてはいかがですか?
http://www.eonet.ne.jp/~nakatsuka-c/

 高血圧は大きく分けて二つに分類されます。
まず、一般的な高血圧である、「本態性高血圧」
まあ、たいそうな名前がついていますが、ようは、原因がはっきりしない高血圧ってことです。原因の中には生活習慣があったり遺伝があったり、まあはっきりしないのが全部これです。
この高血圧の場合は、一般的には生活習慣改善、内服治療が行われます。
 では、それ以外のはとなると原因がはっきりしている高血圧です。これを2次性高血圧といいます。
何らかの原因があってそれにより血圧が上昇することです。原因としてはいろいろあり、ホルモンの異常、何らかの腫瘍、血管の異常などさまざまなものがあります。つまり場合によっては完治することができる高血圧です。
こういう2次性高血圧はけっこう見逃されている場合が多いようです。一般的に高血圧と言われている中の10%弱はこういう2次性高血圧の方がいるとのことです。
2次性高血圧の特徴としては若くて血圧が高い、内服が効きにくい、生活習慣を改善しても効果がでにくいなどがあります。2次性高血圧の診断をつけるために簡単にできることは採血です。
それも一般的な採血では判断がつきづらく、ホルモンなどの特殊な採血をしないとわかりません。
私の場合は、こういう2次性が疑わしい方の場合はホルモンなどの採血をお勧めしています。これは疑ってかからないとなかなか見つけることは困難です。
 現在、高血圧の治療を受けているけど、なかなかお薬がきかない、若いのに血圧の治療を受けている、そういう方は一度、2次性高血圧はないですか?と尋ねてみてはいかがでしょうか?
http://www.eonet.ne.jp/~nakatsuka-c/

 昨日、渡る世間は鬼ばかり第9シリーズが終わりました。
実は、鬼ばかりがけっこう好きでずっと見ています。
 最終回、池内淳子さんのいきなりの変貌、びっくりしました。再婚するとは思ってはいなかったですが。
いきなり血もつながっていない死んだ息子の奥さんと、その人の再婚相手と一緒に住むなんてって。
その後、いろんな掲示板をみると、五月が強く反対していたから、再婚をしてもうまくいく道理がないと考えたのではないかって書き込みがあって、少し納得しました。それにしてもタキさんの塩をまくシーンは最高でした。
 貴子さんに関しては、今一つ納得がいかないですが。どうみても真が嫌になったから父親が中国に行くことにかこつけて別れを言いだしたのでは?それにしても、真の人生をさんざんめちゃくちゃにして去っていくとは驚きです。
それに貴子さんの弟はどうなったんでしょう?
まあ、それでも、杏子と真の別れよりは納得できますが^^;
 で、ところであかりはいったいどうなったの?^^;
 第10シリーズあって欲しいですが、恒例の最後の「また来年の桜が咲く頃に」っていうコメントがありませんでした・・・・・。果たして第10シリーズはあるのでしょうか?

 減塩しなさいよ~とよく医師は言います。
でも具体的にどのようにすればいいのかっていうのまでは話されない先生が多いのではないでしょうか?
確かに、外来の時間の間にそこまでこと細かく説明する時間はないですし、かといって栄養士さんまでいるところは限られていますし。
 医師といえども栄養士さんほど詳しくは減塩方法について知識がないというのも一つだと思います。
 で、私が高血圧の方に指導するときはこのようにしています。
まず、現状を把握するために、毎日、血圧を測定してください。それも朝起きてトイレを済ませてすぐに測定、あとは寝る前くらいに測定です。普段、診察室とかでの血圧は問題なくても、早朝に血圧が高い方がおられます。早朝高血圧は、脳卒中などのリスクになります。なので、それを測定していただくことで治療の参考になります。
 次に、減塩ですが、まず家での調味料をすべて変えてもらいます。お醤油、お味噌は減塩のものに。お漬物はできるだけ食べないように、食べるときはそこにさらにお醤油などはかけないように。
お味噌汁は具を多くしてだしを少なめに。お味噌汁は1日1杯までとしてもらいます。
麺類は塩分が多いので、週に2~3回くらいまでにし、だしは飲まないようにする。
お醤油などよりもポン酢を使用する。
外食時はできるだけ塩分がいくら入っているか記載されているところにいく。
インスタント物は塩分が多いためできるだけ避ける。
などなどです。
私の経験上、これらを実践されるだけでも、けっこう血圧が下がってきます。
実際、どの食べ物にどれくらい塩分が入っているかなんてわからないじゃないですか。
それを1日6g以下ですよといっても参考にはなれども厳格に守ることは困難じゃないかなって思います。
他にも何かいい減塩方法、ご存知でしたら教えてください。

  これはもう10年近く前の話です。
私がある病院で当直をしていました。そこに10代の女の子が風邪をひいたとのことで来院されました。
話をうかがうとかれこれ2週間くらい、熱、全身のだるさなどが続いているとのこと。
で、近くの先生に診てもらっているがいっこうに良くならず、昨日、そこで採血をされたがどうにもしんどいので来たとのことでした。
 ご本人は、しつこい風邪と思っておられたようですが、その子の腕をみると採血されたあとが、ひどく紫になっていました。嫌な予感がし診察をしました。
 診察の上、嫌な予感がますます強まったため、昨日、採血したからと拒否ぎみの患者さんを強く説得して採血をしました。
 すると、白血球、赤血球、血小板ともものすごく低い。「再生不良性貧血」でした。
この病気は何らかの原因により血球をつくるところが障害されてしまい、貧血、白血球減少による感染症、血小板減少による出血などを引き起こす病気です。頻度もそんなに少ないわけではなく、100万人当たり5~6人、発症するそうです。
 その病院には血液内科がなかったため、近くの血液内科がある病院を探し、搬送しました。
内科の基本はきちんとした診察、風邪との思い込みが危険だと思います。

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